パナソニック株式会社の最新技術であるハイスピードトラッキングを基盤にした、3DプロジェクションマッピングシステムをP.I.C.S.が開発。
このシステムを用いたライブエンターテイメントショー「EXISDANCE」は米国フロリダ州・オーランドにて2016年6月14日(水)から16日(金)まで開催されていた最先端の技術を披露する北米最大規模のAV機器展、InfoComm 2017にて発表され、大きな話題を呼んでいます。
「EXISDANCE」は日本最強の格闘技である空手と日本のテクノロジー&カルチャーを象徴するような身体の動きをミックスさせたダンスに、映像が高速追従し、その世界観を拡張演出するという次世代のライブショー。
メイキング、Infocomm2017での模様などを収録したムービーを公開しました。
EXISDANCE – Behind the Scenes
このプロジェクトはプロジェクターの開発を手掛けるパナソニックと、映像制作とそれにまつわる 様々なソリューションを提案するP.I.C.S.との共同開発によって実現しました。第一弾となる高速追従マッピングデモコンテンツ ”Animated Cloth” は2016年のCESにて発表され、現地にて大きな反響があったほか、国内でもグッドデザイン賞を受賞するなど、高く評価されています。
この技術をバージョンアップさせたものが、今回の「EXISDANCE」に採用されています。通常の プロジェクターが1秒間に30~60枚を描画するのに比べ、本システムはそれをはるかに超える毎秒 1920枚を描画する事が出来ます。(トラッキングのためのセンシングは1000fps)。画質に関し ても明るさ10,000lm、フルHD (1920×1080 pixcel)の高解像度を実現しています。 2Dでの高速追従に加え、回転、傾きにも対応できるシステムに進化し、より立体的な表現が可能 となりました。
ショーの全体演出を務めたのはグローバルな映像制作、演出を得意とする安藤隼人(P.I.C.S. management)。
ダンサーにはミッシー・エリオット、ウィル・アイ・アムのバックダンサーを務めるなど世界的に活躍するKikkyを起用。自身の原点である空手や伝統芸能と、身体表現を組み合わせ、日本のダンスシーンにおけるオリジネーターとして注目を集めています。振り付けは、アーティストのMVから舞台まで幅広くコレオグラフを多く手がける"動き"のプロ集団「左 HIDALI」が担当。
ソフトウェア・エンジニアには、Face Hacking 「OMOTE」などこれまでに多くのリアルタイムトラッキングを駆使した映像アプリケーションを手がけてきたポール・ラクロワが参加。
また、本プロジェクトではリアルタイムレンダリングエンジンUnity3Dを使い、ダンサーの動きをリアルタイムに3D空間へ反映した、立体感のある表現を可能にしています。
数多くのクリエイターが携わり、作り上げたこのショーは、日本のテクノロジーを牽引するパナソニックと国内外で数多くの空間映像やプロジェクションマッピングコンテンツの映像演出を手がけてきたピクスならではのこだわりが詰まった新しい形の映像表現となっています。
ライブ感ある映像を提供できるこの技術は今後、アミューズメントパークやスポーツなど、様々なエンターテイメント分野での利用が期待されています。